天職は本当に存在するの?

Category : Diary
リクルートなどの先進的企業が推し進める情報戦略によって、世の中には『好きを仕事に』というキャッチフレーズが溢れています。フリーマガジン『R25』などに掲載されているインタビューでは、様々な有名人が『面白くない仕事なんかやらなくていい』 『やっぱり、面白いから続けてこれたんだよね』みたいな発言をしています。
 俳優・映画監督・作家・アーティスト・・・一般的な社会人からすれば全てが特殊な職業であり、みんな『好きを仕事に』しているように思えます。
でも、本当に『天職』なんて呼べるものはあるのでしょうか?

今日はフリーマガジン『L25』(『R25』の姉妹紙)に掲載されていたエッセイを抜粋します。ちなみにエッセイストの豊島ミホさんは小説家です。

また友だちから電話がかかってきた。今度は開口一番これだった。
「仕事やめたい」
「やめんな」
 即答したが、再び「ねえ、やめていーい?」と繰り返される。「ダメです」と冷たく断ると、受話器越しに泣きつかれた。
「だってつらいよー! もうやだよー!」
 ちなみに彼女の職業は普通の販売職なので、なにがつらいのかはみなさんのご想像で補っていただける範囲内かと思うが、普通にこなせる以上の量の仕事を押しつけられ、ノルマが達成できないと上から叱られる、というどこの職場でも有り得る「つらさ」である(・・・・・・だよね?)


 私も負けずに言い返す。彼女に仕事をやめてほしくないのである。
「だいたい、向いてないなんて、私だって毎日思うって。もう来年から代々アニ(※代々木アニメーション学院)行ってマンガの勉強でもするかなーみたいな」
 私が言うと、友だちは「えっ、そんなのもったいないよ、小説今まで続けてきたのに」と慌てた。すかさず「ほらー」と突っ込ませていただく。


「じゃあ、君はなんで続けてこれたの?『向いてない』って思いながら」
 まっとうな疑問である。私は少し考えて、「んー・・・・・他の仕事も向いてないから?」と口走っていた。
「向いてるとか向いてないとか言うけど、結局、自分に向いてる仕事なんてあるとは限らないじゃん。私、これやめたところで、他にすげーできる仕事があるとは思えないし」


どこかに「向いている」仕事があって、それに就けば、誰でもやりがいと楽しさを感じて働けるというのは、誰かが作った幻想だ。


普通の人間にあるのは「どちらかと言えば向いている仕事」と「どちらかと言うとやりづらい仕事」だけ。すべてがうまくまわっていく「天職」なんて多分ない。

フリーマガジン『L25』連載中
豊島ミホ 『やさぐれるには、まだ早い!』より抜粋



社会人全体の絶対数から比較すると小説家というのはかなり特殊な職業だと思います。一見すると『好きを仕事に』しているように見える彼女も、僕達と同じような悩みや想いを抱いていることに非常に驚きました。
 なるほど、こういう考え方もあるのかー。と素直に感心。

天職を見つけて『仕事で自己実現』とか、好きを仕事にして『個性を発揮しよう』だとか、 そういった類の考え方はやはり現実離れしているのか・・・。
皆さんは、世の中に『天職』は存在すると思いますか?
Posted by りすお [RIS-O] on 07.2008   0 trackback

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