抜け出したくても抜け出せない

Category : Diary
今日もフリーマガジン『R25』に関連したエントリをアップしてみようと思う。ネットカフェ難民に対する特効薬となるか? 『ツカサ』が24時間で1300円の『ネットルーム』という新事業を立ち上げたという話だ。
まず誌面に掲載されている写真を見てもらいたい。

20080524.jpg

■広さ
私の主観では『狭い…』と感じるのだが、皆さんはどう思うだろうか。
『不純異性交遊に使われないか』との危惧もあるようだが、少なくとも私は人一人がようやく入れるスペースでセックスをしようとは思わない。
まぁ、ネットカフェでする人もいるくらいだから単純にスペースの問題だけではないのかもしれないが。

■コストパフォーマンス
ネットカフェで1泊すれば1800~2000円くらいかかる。
ネットカフェはドリンクがフリーだという利点はあるが、ネットルームにおいてもネット環境が整っているし、『値段(家賃)が安い』『仕切りが天井まである』点を考えるとネットルームの方が良いように思える。
丸々一ヶ月ここに滞在したとしよう。
家賃としては1300円×30日=39,000円かかる。
うーん、郊外ならもうちょっと広い部屋に住めそうだが…と思っていたが、肝心の問題を忘れていた。ワーキングプアの前には『敷金礼金』という壁が立ちはだかるのだ。家賃が4万円なら単純計算で16万円くらいかかるのだとか。彼等にはこの初期費用が用意できないのだ。

■ワーキングプアは誰のせい?
ネット上では以下のような”強者の意見”も散見される。
『ネットなんてやってないで正社員で働け』
『ワーキングプアって、”仕事を選んでる”人が多いんじゃないの?』
『ワーキングプアに陥ってしまったのは、今までそういう人生を歩んできた彼等自身のせい』

どうも勘違いしている人が多いようなので言っておく。
全てのワーキングプアが『夢を追いかけたい』だとか『都内に憧れている』だけの理想追求型人間であるとか、『○○みたいな仕事はイヤだ』みたいな怠惰な人間というわけではない。
彼等は『抜け出したくても抜け出せない』人達なのだ。

これは作家の石田衣良さんの言葉なのだが、今や正社員は『プラチナチケット』なのだ。

(友人を見ていて気づいたのだが)意外なほどに正社員までの道は険しい。建前では『成果主義』『学歴不問』などと叫んでいるが、企業の多くはいまだに学歴を重視していることは間違いない。形だけの面接を行って、実は書類の段階で落とされている…なんていうことも日常茶飯事だ。
(いわゆる大企業、もしくはその系列子会社に在籍している人は新入社員の出身大学に注目して欲しい。私立では早稲田・慶応・明治・法政クラス、その他は国立大学の出身者で埋め尽くされていた…みたいな状況になっていないだろうか。)

両親が離婚した。不慮の事故で父親が亡くなった…理由は何でもいい。
経済的理由で満足に学校に通えなかった人間がいたとして、それが全て『自分のせい』なのだろうか。

(大学卒業→就職ではなく)ここで別のルートから正社員になる道を考えてみよう。

バイトやパートとして長年経験を積んだからといって、正社員に昇格させてくれると思ったら大間違いだ。いざ『そろそろ正社員にさせてください』と訴えると、あいまいな答えで回答を避けるか、渋い顔をして断られるのがオチだ。僕はそういう友人を何人か知っている。
このままだと今日のエントリが『ワーキングプア問題』になってしまいそうなので、その話題はまた後日。

『ネットルーム』のような試みも良いとは思うが、やはり根本的な解決には行政の力が不可欠だと思われる。

将来の安定を求めて難関大学に入った私からすれば、『正社員とパート・バイトを同じ待遇にしろ!』という昨今の意見はいささか納得できないところではあるが、少なくとも『抜け出したくても抜け出せない』人達が次々と産み出される社会というのは『どこかおかしい』と思う。


ツカサが展開するネットルーム丸1日で1300円の理想と現実

「ネットカフェ難民」という言葉が『新語・流行語大賞』のトップテン入りしたのは去年のこと。住所を持たないので定職にも就けず、その日暮らしを余儀なくされる。そんな状況を見て「これはイカンッ!」と立ち上がったのが首都圏を中心にマンスリーマンションを展開する『ツカサ都心開発(株)』である。同社はネット環境の整った完全個室、その名も『ネットルーム』の提供を都内11カ所で開始した。驚きなのはそのお値段、24時間でなんと1300円だ。普通のネットカフェより断然オトク。でもそんなんで利益はあがるの? 疑問を晴らすべく同社代表の川又三智彦さんにお話をうかがった。
「賃貸の坪数が小さいから1カ月の単価で考えると十分採算は取れます」
なるほどしっかり商売にはなっているわけだ。しかし、そもそもなぜこのビジネスモデルを思いついたのか?
「ネットカフェ難民なんて言われている人たちの力になりたいというのが最初ですね。ネットルームは賃貸業ですが、敷金・礼金、保証人などの手続きは必要ありませんから誰にでも簡単に利用してもらうことができます。仕切りがあるだけのネットカフェよりも安くて仮眠をとるにも便利。この環境で英気を養って次の日からの活動に臨んでほしいと考えたわけです」(同)
うーむ、でもネットカフェ難民は減っても今度はネットルーム難民が増えるのでは?
「だから同時に希望者には就職支援も行います。こちらで社宅を用意し、弊社の運営する施設の清掃や管理作業などを依頼。正規雇用への道を開くというものです」(同)
いいことずくめみたいだが、システム開始から半年間で正式採用したのは3人。この数字、多いか少ないかは意見の分かれるところだろう。筆者としてはちょっと少ない気もするのだが…。
しかし、なにはともあれビジネスと社会貢献がドッキングした新しい試み。アンチ格差社会に一役買う存在になる可能性は大きい。
(R25編集部)

Posted by りすお [RIS-O] on 24.2008   0 trackback
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