読書 『八月の路上に捨てる』

Category : Book
最近同じ客先にずーっと通っていて、電車から眺める外の風景も見飽きてしまいました。
そんなこんなで座席に座れたときは本を読んでいます。

先日、伊藤たかみさんの『八月の路上に捨てる』を読み終えました。
ややエンターテイメント色が強いといわれている直木賞…ではなく、純文学系?といわれる芥川賞を受賞した作品です。

普段はあまり読書をしない自分ですが、これは比較的読みやすかったです。

敦は学生時代から付き合っていた知恵子と勢いで結婚していた。
卒業後の敦は映画の脚本家を目指すために定職についていなかったが、自分にはその才能がないことを薄々気づき始めていた。
生活の支えは知恵子の収入だったが、その知恵子もかなりのストレスを溜め込んで仕事を辞めてしまった。
そこで今度は敦がアルバイトを始めることになるのだが、家に籠もっていた知恵子は半ば精神を病んでしまったような言動をするようになり…
敦も不倫相手を見つけ、二人の関係は徐々に崩れていく。
最終的に二人が下した決断は『離婚』

主人公である佐藤敦は自動販売機に缶ジュースを運ぶ仕事をしている。
敦と共にトラックに同乗している水城さん(♀)は何故か離婚について色々聞きたがる。その会話の最中、敦の回想シーンが随所に挟まれる・・・というのが大体のあらすじ。

こう書くと相当暗い話に見えそうだけど(笑)
物語は比較的淡々と進行していきます。
といいつつも、敦と知恵子の楽しかった学生時代~卒業後の日々から、段々と二人にすれ違い生じていく様子を追っていくとかなり鬱になります…。

敦が水城さんに言ったセリフで印象的なものが。

『一人さびしくアパート暮らしして、最後は孤独死しますよ。
腐乱死体になって大家に見つけてもらいます。』



やべっ! これ俺じゃん…とか思って更に憂鬱になったり(汗

当初、敦と一緒にトラックに同乗している男勝りの女性=水城さんと…ひょっとして淡い恋でも芽生えたりするのかなぁ…と下卑な想像を膨らませて読んでいたのですが、特にそんなこともなく物語は唐突に終わります。
でも二人の間には言葉では説明しづらいシンパシーがあったことは間違いありません。

いつもは比較的軽めの小説しか読んでないから『えっ?これで終わり』と思っちゃいました。
でも恋愛モノとかじゃない限り大概の小説はそんな感じだったかもしれない。情景の描写や心模様の描写には随所にキラリと光る表現が散りばめられていたと思います。
カッコイイ表現は現実世界で僕が使わせてもらいます(ぉい



今回紹介した小説とはあまり関係のない話。

小説にしろ日記にしろ、含みを持たせた形…というか、続きは読者にお任せします…みたいな文章の終わらせ方が出来る人はスゴイなぁと歓心してしまいます。

僕のブログはいわば一話完結型。
どうしても起承転結を考えてしまうのです。

例えば、『おーい加藤!』 という呼びかけで文章が終わっていたら・・・?

『この人ブログ書いてる途中で止めちゃったのかな?』
とか思われちゃいますよね(^_^;)

でも、その人自身が放つオーラがカッコイイ系、渋い系ならこういう終わり方も決まるよね。

例えばこんなシーンだったらどうでしょう?

僕は、事故で他界したはずの加藤の面影を都会の雑踏の中で見たような気がした。
今ここで呼びかければ、僕の前にひょっこり現れてくれるのかもしれない。
そんな淡い期待を持ちつつ、もう二度と会うことのない友人の名を呼んだ。

『おーい、加藤!』

(文章終わり)

みたいな!

うーん、カッコイイ(ヴァカ
そもそも加藤って誰だよw

Posted by りすお [RIS-O] on 04.2007   0 trackback
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